Hard Rock Cafe Zippo

 ここでは私がハマってしまった「Hard Rock Cafe」のZippoについてご紹介します。
1971年、Peter MortonとIsaac Tigrettの2人が、ロックとアメリカ料理をテーマにロンドンに第一号店を開店したカフェレストランが「Hard Rock Cafe」(ハードロックカフェ、以下HRC)です。
以来30年、現在では直営、フランチャイズ合わせて100店以上を数えるまでに成長し、南極大陸を除く5大陸全てに店舗が展開しています。各店舗では来店記念のおみやげとして、店鋪名の 入ったピンバッジやグラス、帽子やTシャツ、ぬいぐるみなどの他、Zippoも販売されています。 (一部店鋪では販売していないところもあります。)これらは全世界共通とも言うべきデザインのモデルの他に、各店舗の開店(Grand Opening)や 開店○周年を記念したもの(Anniversary)、地域フランチャイズ会社独自のデザインの物などもあり 現在では確認されているだけでも400種以上存在します。しかもHRCは、そのポリシーとして「Come and Get」、つまり決して通信販売などは行わず、直接販売を原則としているため、インターネットが普及する以前は、その土地に行かずに入手することは極めて困難でした。

 この分野のコレクションのパイオニアとして有名な方と私が知り合ったのは1996年、某大手 パソコン通信の会議室でのことでした。95年から会議室をROM(Read Only Member)をしていた私は、96年10月オフ会にデビューし、 ジッポー収集に本格的に目覚め、ガケを転がるような勢い(Rolling Stone状態)でZippoを買い漁っていましたが、一方で自分が 収集したいテーマが見つからず、悶々としていたのでした。
 そんな時この方が「HRC25周年記念Zippoを まとめて入手するので、希望者は申し出て下さい」と呼び掛けたのでした。実はそのとき、私はHRCの事を 「ホンダレーシングコーポレーション」だと思っていました。もともとロゴ好きな私は、少し前に香港に 旅行に行ったとき、土手っ腹に大きく
HRCと大書きされたトラック(レース用トランスポーター?)を見て、 そのロゴが気に入っていたからです。当然手をあげました。
そしてしばらくして手元に届いたのは、 見た事もないロゴから炎が立ちのぼる、想像していたのとは似ても似つかないZippoでした。

25th zippo 

 しかし、そのデザインの美しさに感動した私も、師匠の後を追ってこの無謀なコレクションの海へ漕ぎ出したのでした。初めのうちはそう大したことはありませんでした。しかし、性格上「始めたからにはコンプリートを 目指す」という目標が、次第に楽しさを苦しさに変えていきました。特に、ネットオークションなどで 簡単に入手できるモデルを大体入手し終えた辺りからは、先 が見えない泥沼を這って進むようなもので、 一体どんなモデルが存在するのかすら分からず収集する日が続いています。
 想像を絶する困難さ故、現在では収集対象はHRCの他はほんの僅かに絞らざるを得なくなってしまい ました。初めのうち興味本位で同時進行していたHRCのピン収集も諦めざるを得ませんでした。
(『本当に諦めたの?』って言うツッコミはナシです。)
 しかし HRC Zippoの収集を止めようという気は全くありません。むしろ、ますますその魅力に引き込まれていると言って良いでしょう。
 このような状態ですから、この分野のジッポーの収集をお勧めする気は毛頭ありません。こんなの 集め始めたら、自分の好きなZippoも買えなくなってしまいますから。ここでは『へー、こんなジッポーも 有るのか』もしくは『こんなに同じデザインのZippo集めてバカじゃないの?』程度にご覧ください。